心の万華鏡  

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2005年 12月 23日

憧れた叔母

私が、まだ、小学校に上がる前、叔母はお嫁に来た。
母の実家の仏間で座っていた、叔母は、幼い私の目から見てもとても美しい人だった。
黒引振袖の花嫁衣裳の叔母は、文金島田に白い角隠しをしてキラキラ光る簪を挿して少しうつむき加減で、座っていた。
お嫁さん。。。この不思議な優しい響きにうっとりとなって、私は、叔母のそばを片時も離れまいと、きっと真面目な顔をして、そのくせ何を言って良いのかもわからずに見ていたのだ。
叔母はそんな私を見て、ニッコリと笑ってくれた。
まあ、まあ、この子は、こんな所に居たのかえ?じゃまになるやろぅ?母か祖母が言って、私は別の部屋へ、連れて行かれたのだが・・・・・。

座敷に、明りが入り、その、丸い明りの下にお嫁さんが座っている。
いつも私に冗談を言う叔父とお嫁さんが、綺麗な色の座布団に座り、皆、笑ったり、お酒を飲んだり、楽しそうにしている。
私は、夢の中のような気分で、自分の席でやっぱり綺麗なお嫁さんをじっと見ていた。

私が憧れた美しい叔母は、その次の朝は、もうちゃんとお化粧をして、茶の間にいる親戚の皆と話しをしていた。
○○ちゃん、おきたの?おはようさん。叔母は私を見てニッコリ笑って、これ食べる?とお菓子を差し出してくれた。

私の一番初めの叔母の記憶だ。コロコロとよく笑う美しい人だった。

叔母は、童女のようになって、12月17日に叔父の元へ逝ってしまった。

眠っているような穏やかな顔をした叔母は、あの日のお嫁さんのように美しかった。
いっぱいの花に埋もれて、すっきりとした顔で、叔母は逝ってしまった。
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by hanarenge | 2005-12-23 01:30 | 幼い頃の・・・


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