沙羅が散る 沙羅が散る ふわり ふわり 舞い降りるように沙羅が散る
それとも ぽとりと落ちるのか 佳人の命のように儚く散る花
深い山の奥に ひっそりと咲いていたのだろうか
人の目に触れるようになって どれくらいの年月が流れたのだろうか
緑でむせ返るような山にこの白い花を見つけたときに その人は何を思ったのだろう
古の人も この花の美しさと儚さに心を捕らえられたのであろうか
沙羅が散る 惜しげもなく あっさりと 舞い落ちる 儚い夏の夢のような沙羅
叡山の沙羅を見たのは昨年の事
今年 思いもかけず 近くで沙羅を見つけた