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心の万華鏡  

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2018年 03月 22日

お彼岸を迎えて

お彼岸でした

彼岸の入りが3月18日 中日=春分の日が3月21日 彼岸の明けが3月24日

彼岸とはサンスクリット語のパーラミターの 漢約の到彼岸の略だと言われているとのこと

煩悩の多い此岸(この世界)を離れて 悟りの境地の彼の岸に到達すると google検索すると書かれてあります

母くらいの年代の人は 彼岸入りと彼岸明けという言葉をよく使いました

昨夜 弟から電話がありました

私たちのご先祖は約300年くらい前から彼の地に住んでいました

私たちの家は築200年くらいもしくは150年くらいの 古い家です

材木はもちろん国産というか 自分の持ち山の木を大きいものから小さいものまで選び抜いて 製材して建てたものです

釘は一本も使わず 全部 材木を組み合わせてあります

京都の美山の茅葺きの家というと分かりやすいでしょうか

あの屋根よりもっと大きい屋根です

茅葺きの職人さんもいなくなり 茅の山も昔のようではなくなり 雨漏りを防ぐためトタンで伏せてあります(茅屋根をトタンで覆っているのです 見栄えは とても悪いのですが仕方がありません)

大黒柱はまっすぐで一分の狂いもありません そして漆で塗っているので真っ黒で艶があり光っています

今はきっとくすんでいるでしょうが 昔は糠袋で丁寧に磨いていました

そして屋根うらは大きな空間で その空間には次に吹き替えや修理に使うために茅を蓄えています

重さにしたらどれくらいでしょうか100キロとか500キロなどではありません もっともっと重い

茅屋根というのはとても合理的です 夏は涼しく冬は暖かい そしてかまどの煙で燻され 茅は腐ることなどありません

きっと 屋根うらの細い竹は飴色になっていることでしょう

外から見ると古ぼけていますが 大事に修理を重ねて長い時間が過ぎた家の木は 建てた当時と同じにしっかりと家として建っています

もうこのような釘を使わない家を建てる腕を持った大工さんは 少なくなりました というか 宮大工さんしか思い当たりません

そして 家としてはまだまだずっと住まうことのできる この建物は 打ち捨てられています

もうここには弟も私も帰りません

悲しいことですが致し方がありません

この家をどうするか 売れるわけもなく ただで良いから材木をもらっていただける人がいないかと色々と算段したんですが
車が入らない 遠い 壊すのに大変などということから なかなか思うようには行きません

放っておいて朽ち果てるには忍びないし いつまでかかるか見当もつきません

壊す方向で弟は色々な所に聞いていました

はじめは500万円位かかるとかで これではと弟は頭を悩ましていたのです

ところが 昨夜の電話で 彼岸のお墓詣りに行った時に田舎の知り合いの方の家によってその話をしたところ

とても良心的な人を紹介してもらえて お安い値段で(100万円でお釣りがくる)壊してもらえることになったとのこと

一安心です

材木もどこかで使ってもらえるように話してみようと言っていました

テーブルにでもベンチにでも 何にでも良いのです

新しいところで新しい役割をもらえて 木がその使命を果たせたらこんな嬉しいことはないと私は思えます

もっと陽気が良くなったら 実家に行って 黒光りする大黒柱や 違い棚 床の間の変わった柱など写真に撮ってきたいと思います

そして解体が始まったら 出来たら 目にすることのなかった大きな梁や屋根うらなども撮ってみたいと思います

お彼岸を迎えて_d0027244_18461521.jpg

京都御所(御苑) 近衛邸跡の枝垂桜です

桜とメジロなんとか撮れましたが。。。。。
大好きレンズ1ですのでちょっと遠かった

でもまたアップしてみます


by hanarenge | 2018-03-22 19:25 | 心模様


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