心の万華鏡  

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2017年 02月 12日

山桜

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美しい映画である 
熱い映画である
静かな静かな映画である

あなたは、ほんの少し回り道をしているだけなのですよ 野江の母親は言うのだ。


叔母の墓参りの帰り、美しく咲く山桜の一枝をと思い手を伸ばす野江
あと少し、あと少しだけこの指が伸びたら。。。。。。。

手折って進んぜよう 後ろから思わぬ声

その人は、背の高い、そして涼しげな、瞳の人だった。『多分お忘れであろうが。手塚でござる、手塚弥一郎』

その人は、以前私をと望んで下さった方だった。

『今はお幸せでござろうな』 その人は少し気遣わしげな視線を真っ直ぐに当てて、私に聞いた。
はい 野江は、思わずそう答えた。
『さようか。案じておったが、それは重畳』一枝の美しい桜を私の手に残して、その人は歩み去っていった。

婚家では出もどりなどと言われて、貰ってやったのだとばかりに嫌味を言われて、こき使われる毎日なのだ。

初婚の夫に先立たれ、縁あって嫁したのは磯村の家、、、、、しかし、野江はこの家にも夫にも馴染むことができない。

磯村の家は、金を貸しては強欲に取り立て、私腹を肥やす藩の重臣の諏訪平右衛門に擦り寄る始末。

実家の弟に、手塚弥一郎の素晴らしさと、ずっと自分を思っていてくれたらしいことを聞いて、孤独な野江は心が温かく慰められるような気持ちになる。

野江は知らず知らずのうちに、夫と手塚を比べてしまう。

藩の為にとは表向きで、新田開発にかこつけて農民を苦しめる諏訪を切って捨てたのは手塚であった。

夫が、怒り狂って、手塚を罵るが、その言葉を聞いた野江は、夫の紋付を足元に投げ捨ててしまう。

そんなことをした嫁は置いてはおけないと離縁される野江。

手塚は切腹となるところを、長の押し込めとなり、殿が江戸から戻られたら裁きが下るということらしい。

野江は密かに御百度参りをして、手塚の罪が許されることを祈る。

再び春が巡りきて。。。。

野江は桜のひと枝を持って、手塚の家に行く。

手塚の母親は、意外にも野江を知っていた。弥一郎からあなたのことはよく聞かされていました。
あなたが磯村様のお家に嫁がれた時は、弥一郎は随分と怒っておりました。
でも、私は、野江さんがいつかこの家を訪ねてくれるだろうと思っておりましたよ。
(おそらく弥一郎は磯村家の内情を知っていたのに違いない、そうして、野江は苦労すると心配していたのだ)


野江は、涙を流しながら思うのだ。
私がいる所はここなのだ、この家なのだ、弥一郎のところなのだ、私は取り返しのつかない間違いをしたのだ
なんという回り道をしたのだろうか。

春を迎えた藩に、江戸から参勤交代の行列が下ってくる。

弥一郎の牢の外にも山桜が咲いている。顔を上げた弥一郎の目にも桜が見える。
弥一郎は少し柔らかい顔をする、きっと野江の顔が浮かんだのに違いない。

弥一郎は許されるだろうか。許されてほしい。

二人で小さな幸せをつかんでほしい。

結末はわからない、しかし、二人で幸せになってほしいと強く願いたい映画だ。

私は藤沢周平の原作の映画は好きなのである。
たそがれ清兵衛と蝉しぐれ、そしてこの山桜 どれも名作だと思う。
蝉しぐれは映画よりドラマの方が好きだったな。

オフ会、これから書きまぁす^^V



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by hanarenge | 2017-02-12 02:43 | 映画あるいは読書&ドラマ | Comments(0)
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