2009年 10月 05日

あの カモ君は

以前 小さい童話で書いた 冷たい雨の降る朝に のカモ君

このカモとアヒルの事を私に教えてくれた方から あのカモが池からいなくなったと聞いた

どこを探してもいない 気になり 何回も見に行ったり 通るたびに覗くのだけれどもいないと

あのカモ君  ずっと気にかけて 毎日のように様子を見に行く人たちが実はとても多かったと言うことだ

それはアヒルとカモの二羽連れの頃からである  

もうかなりの歳のはずである カモの年齢はどのようにして数えるのだろうか

去年の冬 この小さな池にも渡りの鴨たちが例年のようにやってきた

カモ君は 相も変わらず その渡りの鴨たちから つかず離れず かといって特に自分から寄って行くわけでもなく 池の端っこの 自分のいつもの場所にぽつねんと浮かんでいた 飄々としていたと言ってもいいかな

そして  鴨達がいっせいに飛び立ったあの日 あのカモ君もいなくなってしまった

私は あのカモが 大空を  日の光を受けて 翼をきらめかせ 風に乗り 羽ばたいていく姿を想像してみた

たとえ 目的の地にはたどり着けずとも たとえ 一羽きり どこか 山か 野か 命果てるとも あの狭い池で
一生を終えるよりも 本望だったはずだと思いたい

カモ君が 自分の意思で 池を去り 私の行ったこともない 遠い国を目指したと思いたい
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by hanarenge | 2009-10-05 14:41 | 心模様


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